2022年05月14日
書字障害に感覚統合
投げたお出玉を避けて、落ちているお手玉も踏んではいけない遊びです。
2号店は低学年が多いので、みんなキャッキャと喜んで身をかわしていました。ノリノリで嬉しいです。
感覚統合とは、何らかの原因で中枢神経系に問題があり、発達するはずだった感覚が育っていないものを発達させて統合させるという事。
感覚の中でも、特に学習障害を含む問題が起きるのは固有受容感覚、前庭感覚、触覚
これらの感覚が発達する以前に、赤ちゃんは臍を中心に外側へ発達して行きます。仰向け寝から寝返りが始まり、身体をひねって物を取ろうと手を伸ばし、それに向かってハイハイする。すべては臍を中心とした動きです。身体の四肢が連携して発達し始めるのです。
感覚が育っていないと、自分の身体がどこからどこまでなのか、わからず人にぶつかる。人と人の間など狭い所をわざわざ通って行くなど、問題が見られます。発達障害あるあるです。
車の運転で言えば車幅感覚ですね。
お手玉を避ける事で自分の身体を知る。
感覚統合が限局性学習障害に効果があるという研究結果が出ています。特に書字障害ですが、原因が身体による物に限られる様で本人にやる気がないなどには効果が無い様です。
書字障害、読字障害については、事業所で毎日行っているビジョントレーニングでかなり改善が見られている利用者が多数、在籍していますが、これに感覚統合を強化したら、更に能力は向上するのではないか?
春休みに行った特別プログラムとして、認知作業トレーニングも、初日よりも後の方がよくできる様になっていたし、やればやるだけ効果は出ると期待できます。
但し、効果が上がっているのは真面目に取り組んでいる子。
ビジョントレーニングの眼球運動は楽にできるわけではなく、やはり苦手な子はいますが、苦手でも頑張って続ける子は能力が驚くほど伸びています。私達もビジョントレーニングの講習を初めて受けた際、
「うわぁ、キッツイ」と思いました。私も眼球運動は苦手です。文字が追えないです。
読字障害については、眼球の動き以外にまた別の原因も考えられます。
自閉症は物事の全体を見て判断する能力が乏しく、一つずつしか処理できないと言います。その為、書いてある文章を言葉の繋がりとして認識できず、一文字ずつしか処理できない事も読む事の困難の原因であると思います。
今年の夏は書字障害をターゲットにビジョントレーニング、ブレインジムⓇに加えて感覚統合あそび、認知作業トレーニングを夏の特別プログラムとして行い、成果を見たいと思います。
不思議なのは、小さなブロックを器用に扱い素晴らしい作品が作れるのに、鉛筆のコントロールが苦手なのは、それこそ知覚が別の分類なのでしょう。
色んな事を試して成果を確認しているので、医師の息子に
「お母さん、ちゃんとデータを取って論文を書けば」と言われましたが、忙しすぎてやってられません。
子供達に成果が出れば、それで良い。
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