感覚統合を始めて3ヶ月

株式会社 江戸屋

2020年12月19日 02:57

「前は身体を触られるのが嫌だったんだけど、今は平気になった」と利用者の発言。
保護者様から、連絡帳に記載されていました。

自分は触るのに、人に触られるのは嫌。相手が親であっても。

まず、嫌だった事が平気になったという事。
これは感覚統合の成果が出て来たのかな?と思ってます。

何故、触られるのは嫌なのか?

自分の身体の重心がどこにあるのか?どこに置けばいいのかわからないという感覚の未発達。
それによって、いつも身体が不安定な状態であり、誰かに触られる事は、とても不安な事なのです。

例えば、綱渡りをしていたとして、誰かが触って来たら、
「やめて!触らないで!」となりますね。身体のバランスが崩れてしまう。

自閉症児によく見られる行動ですが、この感覚が育っていないと、グルグル回って回転したり、手をヒラヒラさせて、ジッと見続けたりなど、一見、意味の無い行動を繰り返し、自ら発達しようと求めています。だから、そんな行動を止める必要はないんです。
周りから見れば、困った行動かもしれませんが、理由がわかれば、発達する為の行動なのです。危なくない程度にやらせてあげましょう。
何故、感覚は発達しなかったのか?それが発達障害です。

9月から感覚統合遊びを始め、自然と感覚が発達するのは時間がかかると思っていましたが、小さな成果が見られて来たのかと、とても嬉しく思います。




アニマートに新規で利用になった子供達は、ほとんどの場合、3ヶ月目のモニタリングで何かしら良い変化が見られます。
言葉が話せなかった子が、沢山、お話できる様になったり、ゲームを始めると、ダラダラとやめられなかったり、片付けができる様になったり、保護者様から、
「できなかったのに、できる様になった」と報告を頂くと、本当に嬉しいです。

但し、成果が目に見えて、わかる事ばかりでは無いです。
試行錯誤し、色々、試してみても、どうしても改善できない問題もあります。
思春期(小学4~5年生)に入ってしまってからの療育は本当に難しいのです。何故なら、自我が芽生え、大人に対して、
「何で?」の疑問が出てくる時期。
色々、考えても、
「何でやらなきゃいけない?」と本人がやる気にならなければ、どうにもなりません。本人の意思決定権が優先。

毎日、やる気にする為の戦略会議です。

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